2008年07月11日
神経のない歯がかむと痛いんです
姿勢を意識して、虫歯・歯周病を防ぐきら歯科クリニック 吉良信史です。
先日、いらした患者さん(Iさん)
「神経のないはずの歯が、かむと痛いんです」
レントゲンを見ると、確かに神経の治療をしてあってきれいに金属もかぶっています。
こういう場合には、原因が2つほど考えられます。
1つ目は、その神経を治療した歯の周りの骨にバイキンがまわってしまい、かんだときにその歯の周りの骨が痛みを感じている場合。
この場合には、骨が痛みの原因です。
だから、かむと痛いのですね。
その骨が痛み出した理由は何かというと、神経が治療してあるところに、何らかの原因でばい菌が入ってしまい、それが繁殖して、骨の方に飛んでしまったこと。
神経の治療は、歯の中に入っている神経と一緒に血管も取り除くので、歯の中にバイキンが繁殖しても体がバイキンを殺すことができません。
そこで、その神経を治療した部分に入っている薬やバイキンを一度きれいにする必要があります。
歯の中身がきれいになれば、骨の方は、体が治してくれます。
ですから、この場合は、まず、歯の中の汚れをきれいにすることが優先されます。
かんだときの痛みは、骨が治ってくると徐々に痛みが取れていきます。
何しろ、骨って治りにくいのです。
追っても2ヶ月くらいはギブスしますよね。
だから、こういうときの痛みも少しずつしか、取れていかないのです。
2つ目の原因として、かみ合わせ。
先ほどのようにバイキンが悪さしていなくても、かむと痛みが出ることがあります。
それはなぜかというと、かみ合わせの力がその歯に集中してしまったためです。
特に奥歯で多いのですが、本来、奥歯は動くときには歯は当たりません。
ところが、姿勢がよじれていたり、猫背のように後ろに重心が来ていたりすると・・・
奥歯があたるように人間の体はできています。
ですから、なんでもない歯でも痛みが出てしまうことがあるのです。
そもそも、神経を抜くくらい虫歯が進んでしまうこと自体で、かみ合わせの力が多くかかりすぎているという状態を示しているのです。
今回痛くなったのも、まだ体の方が「ねじれてますよ」と教えてくれているということですね。
ちなみにIさんの場合には、1つ目の理由と2つ目の理由の両方でした。
歯の中をきれいに掃除しつつ、体のねじれを取るような椅子の座り方(バスタオル1枚でで簡単にできますから)をお教えしました。
かむ力が集中しないので、痛みも治りも早くなるからですね。
「そういう理由だったんですね。ちょっと気をつけて、バスタオルを使ってみます」
歯だけではなく、体のほうにも気を使うようになったIさんはすばらしいですね。